この記事はこんな方におすすめ
・膝の痛みを年齢のせいだと思っている
・歩くと膝の内側が痛む
・O脚が進んできた気がする
・ 股関節や腰にも違和感がある
・将来歩けなくなるのではないかと不安

膝の痛みは単なる関節の問題ではありません。
実際の臨床では、膝痛を放置したことで
・股関節痛
・慢性腰痛
・姿勢の崩れ(円背)
といった身体全体の問題へと発展するケースを
臨床経験として多く見てきました。
膝は人体の中でも 最も負担が集中する
関節の一つであり、生活習慣の影響を
強く受ける部位です。
膝の痛みは、身体全体のバランスが
崩れ始めたサイン(入口)
膝が痛くなると、多くの人は脚を引きずり、
身体を傾け無意識に膝をかばい始めます。
その結果、身体ではドミノ倒しのような悪影響が
起こります。

膝痛(スタート)
↓
痛みをかばう歩き方(代償動作)
↓
股関節や骨盤への負担
↓
腰痛・猫背(姿勢の崩れ)
↓
最終的に:反対側の膝や足首まで壊れる
このドミノ倒しは整形外科領域では
運動連鎖(Kinetic Chain)として知られています。
※要約• 歩く・走る:足が着地 → 膝・股関節 →
骨盤 → 腰・背骨 → 肩・腕まで連鎖して体を
前に進める。つまり、体は「孤立したパーツ」
ではなく、連鎖的に影響し合う一つのシステム
として機能している。
つまり膝の問題は
膝だけの問題に終わらないということです。
専門家コメント
変形性関節症は
「膝だけの病気」ではありません
柔道整復師として臨床に立っていると、
多くの方が
「変形性膝関節症=膝だけの問題」
だと思っています。
しかし実際には、
変形は人体のさまざまな関節で起こる現象です。
人間の骨は、成長期には「成長線」が存在し、
骨が縦方向に伸びていきます。
そして成長が終わると、成長線は閉鎖します。
ここから先、骨は
「伸びる」から「適応する」へと役割が変わります。
つまり、長年の負荷や姿勢、使い方に応じて
少しずつ形を変えながら適応していくのです。
これが「変形」です。
変形は体の様々な場所で起こる
例えば、臨床でよく見られる例としては
次のようなものがあります。
指の関節
→ ヘバーデン結節
足の母趾関節
→ 外反母趾
踵の骨
→ 足底筋膜炎に伴う骨棘(踵骨棘)
これらはすべて
長年の力学的ストレスに対する骨の適応反応
と考えられています。

骨は単にボロボロになっているのではありません。
実は、かかっている負担に対して
「なんとか支えようとして形を変えて耐えている」、
いわば骨の懸命な努力の跡なんです。
その中でも膝は特に変形が起こりやすい
人体の中でも膝は
• 体重を支える
• 歩く
• 階段を上る
• しゃがむ
など、日常生活の中で
非常に大きな負荷がかかる関節です。
歩行時には
体重の約3〜5倍の力
通常のジョギング・ランニング次には
体重の約4〜8倍
膝蓋大腿関節(膝のお皿部分)には
圧縮力が7〜11倍
も膝関節に加わるとされています。
そのため、長年の生活習慣や筋力低下が重なると
膝は特に変形が起こりやすく、また進行しやすい
関節でもあります。

膝の変形を防ぐために最も重要なこと
臨床経験から言えることは一つです。
膝の変形は突然起こるわけではありません。
日々の積み重ねによるもなのです。
多くの場合
• 筋力低下
• 歩き方の癖
• 体重増加
• 生活習慣
こうした小さな要因の積み重ねによって
少しずつ進行、症状を起していきます。
だからこそ、膝痛を「年齢のせい」
だから仕方がないと放置してしまうことが
最も危険なのです。
柔道整復師として現場で感じること
実際の臨床では、膝の痛みをきっかけに
• O脚が進行
• 股関節痛
• 慢性腰痛
• 姿勢の崩れ
• 下半身の筋力低下
といった身体の問題へと連鎖するケースを
数多く見てきました。
膝痛は単なる関節のトラブルではなく
身体全体のバランス崩れのサイン
であることも少なくありません。
膝の変形が始まっている3つのサイン
次のような症状がある場合、膝関節に負担が
蓄積している可能性があります。
• 朝起きたとき膝がこわばる
• 階段の下りで膝が痛む
• 正座がしづらくなってきた

これらは変形性膝関節症の初期に見られることが
多い症状です。
この段階で生活習慣や筋力を改善することで、
膝への負担を減らし、進行を抑えられるケースも
少なくありません。
膝が痛い人が絶対にやってはいけない生活習慣7つ
① 膝をかばって動かない
痛いから動かない、これが一番の落とし穴。
もちろん「激痛があるのに走れ」とは言いません。
でも、動かさないと筋肉はたった2週間で
10〜15%もサボり始めます。
膝を「守るための運動」までやめてしまうのが、
一番もったいないんです。
参考Wall BT, Dirks ML, van Loon LJC.
Skeletal muscle atrophy during short-term disuse:
mplications for age-related sarcopenia.
Ageing Research Reviews. 2013.
大腿四頭筋は膝関節の安定性を保つ最重要筋です。
この筋肉が弱くなると
• 膝関節の不安定性
• 軟骨への負担増加
• 痛みの慢性化
が起こります。
臨床例
①60代女性、膝痛のため外出を控えた結果
3ヶ月後
• 筋力低下
• 歩行不安定
• O脚進行
という状態になりました。

② 膝が内側に入る歩き方(ニーイン)
歩行や階段で膝が内側に入る動きはニーイン(knee-in)
と呼ばれます。
この動作は膝関節の内側に
大きな剪断ストレスを生みます。
特に
• 変形性膝関節症
• 膝蓋大腿関節症
の患者で多く見られます。原因の多くは中臀筋の筋力低下です。
参考研究
Powers CM.
Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy
股関節の筋力低下は
膝関節の負担を増加させると報告されています。
③ 体重増加
膝関節は体重の影響を強く受けます。
歩行時には体重の約3〜5倍
の力が膝にかかります。
つまり体重が5kg増えると
膝には15〜25kgの負荷増加
が生じることになります。
研究では筋力を強化しながらの体重減少が
膝痛を有意に改善することが報告されています。

参考
Arthritis & Rheumatism 2005
④ 長時間の座りっぱなし
デスクワークが多い現代では
座りすぎ(Sedentary behavior)も膝痛の要因です。
座り続けると
• 股関節屈曲位の固定
• 臀筋の活動低下
• 血流低下
が起こります。
これにより膝関節の安定性が低下します。
⑤ クッション性の低い靴
靴は膝への衝撃を左右します。特に

・ ソールが摩耗した靴
• クッション性の低い靴
• サイズが合わない靴
は膝への衝撃を増やします。
ランニングでは着地衝撃は体重の約3倍になります。
⑥ お尻の筋肉を使っていない

膝痛患者の多くに見られるのが臀筋の筋力低下です。
臀筋は
• 歩行
• 立ち上がり
• 階段
などで膝を安定させます。
特に中臀筋は膝関節のアライメントを
維持する重要な筋肉です。
⑦ 痛みを放置する
膝痛の最大の問題は放置です。
初期の膝痛は
• 筋力低下
• 姿勢
• 歩行
の問題であることが多く
早期に対応すれば改善するケースが多くあります。
しかし放置すると変形性膝関節症
へ進行する可能性があります。
私自身も膝痛に悩んだランナーでした
実は私自身も
サブスリーを目指していたランナーとして
繰り返す膝の痛みに悩んできました。
その経験から強く感じたのは
治療より予防が重要ということです。
この経験が現在パーソナルジムを始めた
きっかけにもなりました
最後に:膝の痛みは「人生の質」を左右する
27年の臨床経験、そして私自身がランナーとして
膝を痛めた経験から断言できるのは、膝の健康は
「一生自分の足で歩けるかどうか」の分岐点
だということです。
変形は「壊れた」のではなく、あなたの体が
「一生懸命支えようとした結果」です。

その努力を無駄にしないためにも、
まずは今日挙げた7つの習慣を見直してみて下さい。
正しい知識と適切な運動習慣があれば、
膝の未来は必ず変えられます。
監修
あさがおパーソナルジム / あさがお整体院
柔道整復師
38年の臨床経験をもとに
膝・腰・肩の運動器疾患の施術と運動指導を行う。
痛みを取る」だけの施術から、
「一生歩ける体を作る」ための運動指導へ。
自身の膝痛克服経験を活かし、
根本改善をサポートしています。
メタディスクリプション
膝が痛い人がやってはいけない生活習慣を
柔道整復師が解説。O脚や股関節痛、腰痛に
つながる原因や臨床例、研究データをもとに
膝痛の予防法を詳しく説明します。



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