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膝が痛い時にこそやるべき運動5つを詳しく解説|柔道整復師が解説

前回の記事では、膝が痛いときに「やってはいけない運動」をご紹介しました。「じゃあ、何もしないほうがいいの?」

どんな運動をしたらいいのか迷う女性

そう思った方、少し待ってください。実は、それが一番もったいないのです。膝が痛い時でも、安全に行える運動があります。

目次

この記事はこんな方におすすめです

• 膝が痛くて運動をやめてしまっている方

• 変形性膝関節症と診断され、何をすればよいか分からない方

• 痛みを悪化させずにできる運動を知りたい方

• リハビリとして安全なトレーニングを始めたい方

• 膝の痛みを根本から改善したいと考えている方

膝の痛みがあると「動かない方がいい」と思われがちですが、実際には適切な運動を行うことで回復が早まるケースが多くあります。この記事では、柔道整復師として多くの膝の痛みに向き合ってきた経験をもとに、膝に負担をかけずに
できる運動を解説します。

運動をやめて、かえって歩けなくなった70代男性の話

70代の男性会員さんは、変形性膝関節症と診断された際に「しばらく運動は控えてください」と言われ、それを真面目に守って半年近く体を動かさずに過ごしていました。ところが久しぶりに歩こうとした時、以前より膝の力が入らず、階段の上り下りがさらに怖くなっていたそうです。

安静にしすぎると、膝はもっと弱くなる

痛みで膝を押さえる女性

膝が痛いと、どうしても動くのが怖くなります。でも、必要以上に安静にしていると、膝を支える筋肉はあっという間に衰えていきます。

医学的にも「廃用性萎縮」と呼ばれるこの現象は早く、健康な成人でも1〜2週間の安静で大腿四頭筋の筋力が約10〜15%低下するというデータがあります。筋肉が落ちると膝関節への負荷がさらに増し、痛みが長引く悪循環に陥ってしまうのです。つまり、「治ったら運動しよう」ではなく、「治しながら動く」が正解です。

膝が痛い時にこそやるべき運動5つ

床に寝た状態で片足を上げる動作

① 寝たまま行う「下肢伸展挙上(SLR)」

仰向けに寝た状態で、片脚を床から約30度持ち上げ5〜10秒キープする運動です。膝を曲げずに大腿四頭筋(太もも前面)を鍛えられるため、膝関節への負担がほぼゼロ。

変形性膝関節症のリハビリとして世界中の整形外科・リハビリ現場で採用されているエクササイズで、膝の痛みがあっても安全に行える筋力トレーニングの入り口として最も推奨されています。

1日10〜15回×3セットから始めてみてください。

椅子に座り、床に両足を軽く押し当てる運動

② 椅子に座ってできる「アイソメトリック(等尺性)収縮運動」

椅子に座り、壁や机の脚に足を軽く押し当てて、膝を伸ばそうとする力を6〜10秒間入れ続けるだけ。関節を動かさずに筋肉を収縮させる「等尺性収縮」は、炎症がある時期でも筋力を維持・強化できる数少ない方法です。

British Journal of Sports Medicine(2019年)の研究では、等尺性運動が腱や関節周囲の痛みを即時に軽減する効果も報告されており、「痛みを和らげながら鍛える」という一石二鳥のアプローチとして注目されています。

横向きに寝て、軽く膝を曲げて上側の膝を開閉する運動

 ③ 股関節・お尻周りを鍛える「クラムシェル」

横向きに寝て、膝を軽く曲げたまま上側の脚の膝を蛤(はまぐり)のように開閉する運動です。股関節外転筋、特に中臀筋を鍛えることができます。

「膝の痛みなのに、なぜお尻?」と思われるかもしれませんが、股関節の筋力が弱いと歩行や着地の際に膝が内側に入る「ニーイン」という動作が生じ、膝関節に不自然な負荷がかかります。

膝の慢性疼痛や膝蓋大腿痛症候群に対して、股関節の筋力強化が膝の痛みを有意に改善するというエビデンスは豊富にあり、膝の根本的な原因にアプローチできる運動として専門家の間でも重視されています。

立位でかかとを上げ下げする運動

④ カーフレイズ(かかと上げ)

立位でゆっくりとかかとを上げ下げするだけのシンプルな運動ですが、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)を鍛えることで、脚全体の血流促進と膝関節の安定性向上につながります。

ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、下半身の血液を心臓へ送り戻すポンプ機能を担っています。膝周辺の炎症回復には血流の確保が不可欠であり、ふくらはぎを動かすことで回復に必要な栄養素が届きやすくなります。

壁に手をついて行えば、膝への余計な負担なく安全に実施できます。

VRC加圧トレーニング機器

⑤ VRC加圧トレーニング

ここまでの4つは、ご自宅でも取り組める運動です。そして5つ目は、当院・あさがおパーソナルジムで提供している「VRC加圧トレーニング」です。

膝が痛くて本格的な運動が難しい方にとって、VRC加圧トレーニングは科学的に最も理にかなったリハビリアプローチのひとつと言えます。

なぜ膝の痛みにVRC加圧トレーニングが効くのか

加圧トレーニングとは、専用ベルトで腕や脚の付け根を適切に圧迫し、血流をコントロールしながら行うトレーニング法です。最大の特徴は、最大筋力の20〜30%という軽い負荷しか使わないにもかかわらず、80%の高負荷トレーニングと同等以上の筋力増加効果が得られる点です。

なぜそんなことが起きるのかというと、血流を制限した状態で筋肉を動かすと、筋肉内が低酸素状態になります。
脳はこれを「非常に激しい運動をしている」と認識し、筋肉の修復・成長を促す成長ホルモンを大量に分泌します。
通常のトレーニングと比較して約100〜300倍の成長ホルモン分泌が確認されており、それが軽い負荷でも高い筋力アップ効果をもたらす理由です。

膝に問題がある方に対する加圧トレーニングの研究では、週2回・4週間(計8回)のプログラムで、等尺性膝伸展筋力が平均34%増加し、大腿四頭筋の断面積も平均6.6%増加したという報告があります。この際の負荷は、中高年の方で2〜5kgの重しで十分という、膝に問題のある方でも十分対応できる強度でした。
(加圧トレーニングの理論と実践/講談社)

また、加圧と除圧を繰り返すことで血管の弾力性が高まり、一酸化窒素(NO)の産生が促されて膝周辺の血行が改善されることも確認されています。損傷した組織の修復には酸素と栄養の供給が欠かせないため、この血流改善効果もリハビリに大きく貢献します。

脚の付け根に太いベルトを巻いて、圧を入れる。加圧トレーニング(駆血法の画像)

さらに一歩先へ。「VRCシステム」による駆血法

あさがおパーソナルジムでは、加圧トレーニングの進化版ともいえるVRC(Venous blood Return Constriction=静脈血流制限)システムを導入しています。

VRCは、元JAXA(宇宙航空研究開発機構)所属の医学博士・山崎由久氏が開発した特許技術を持つ機器で、従来の加圧トレーニングでは難しかった正確な血流管理を実現します。宇宙飛行士が無重力環境下での筋力低下を防ぐために開発されたという経緯からも、その精度の高さがうかがえます。

VRCシステムが持つ大きな特徴が「駆血法(くけつほう)」です。

駆血法とは、専用カフで腕や脚を圧迫して約1〜2分間血流を制限し、その後一気に圧を解放するという操作を繰り返すケアプログラムです。ここで注目すべきは、「動かなくてもリハビリになる」という点。通常のトレーニングのように筋肉を収縮させる運動が不要で、座ったまま・寝たままの安静な状態で行えます。

そのメカニズムはこうです。

血流を制限すると、脳は「血液が足りていない」と判断し、血流を回復させようとポンプ機能を強める反応を起こします。その後、一気に圧を解放すると「ジワっと」熱く感じるほど急速に血流が増加。この加圧と除圧の繰り返しが、毛細血管(いわゆる「ゴースト血管」)にまで血液を届け、血管の弾力性を回復させます。

この効果として確認されているのは、関節周辺の炎症改善・痛みの軽減・血管の若返り・成長ホルモンの分泌促進です。骨折や打撲の治癒が早まるという報告もあり、医療現場での活用も進んでいます。

特に「膝が痛くて動かせない」「リハビリをしたいけど何も運動できない状態」という方にとって、動作を必要とせずにリハビリ効果が得られる駆血法は、まさに理想的なアプローチです。

 「治す」と「鍛える」は同時にできる

ここまで5つの方法をご紹介しました。共通しているのは、膝関節を守りながら、膝を支える筋肉と血管にアプローチしていることです。

りくりゅうペアが怪我のリハビリ中にも身体の強化を続けたように、「治療とトレーニングは対立するものではない」ということを、治療の現場に立ち続ける柔道整復師として日々実感しています。適切な運動を、適切なタイミングで
取り入れること。それが回復を最短にする唯一の道です。

今は、駅までの道を休まず歩けています

この会員さんも、膝に負担の少ない運動から少しずつ体を慣らし、今では駅までの道のりを途中で休まずに歩けるようになりました。「運動をやめたことが、実は一番怖いことだった」と話してくれています。

はじめは、この会員さんも「動いて悪化しないか」と不安でした。今は、以前より遠くまで歩けるようになっています。次はあなたの番です。

「どこまでやっていいか」が、一番難しい

とはいえ、「この痛みで本当にやっていいの?」「どの程度の負荷が適切なの?」という判断は、専門家でないと難しいのが正直なところです。同じ「膝の痛み」でも、半月板損傷なのか、変形性膝関節症なのか、靭帯の問題なのか、それとも筋肉の問題なのかによって、取り組むべき運動はまったく変わります。自己判断で進めて、かえって回復が遅れてしまうケースも少なくありません。

加圧のベルトをして緩くスクワットを指導する

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院ができること

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院では、柔道整復師の資格を持つパーソナルトレーナーが、施術とトレーニング指導を一体で提供しています。

まず柔道整復の施術で炎症や痛みをコントロールし、その状態に合わせてパーソナルトレーニングで「今日できる運動」を一緒に組み立てていきます。そして、従来の加圧トレーニングよりも安全・精密に血流管理を行えるVRCシステムを用いた「駆血法」により、痛みが強くて動けない方でも始められるリハビリを提供しています。

痛みの段階に応じて、駆血法による血流改善→加圧トレーニングによる筋力維持→通常のパーソナルトレーニングへと、無理のない段階で移行できるのは、治療とトレーニングの両方を深く理解している専門家だからこそです。

「痛みがある間は整体でケアして、痛みが引いたらジムへ」ではなく、治療しながら同時に身体を強くしていく流れを、ひとつの場所で。

膝の痛みで「運動を諦めている」「何をしていいかわからない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。

FAQ

膝が痛いときは運動しない方が良いのでは?

完全な安静はおすすめできません。
長期間動かない状態が続くと、
膝を支える筋肉が弱くなり、
かえって膝関節への負担が増えてしまいます。

重要なのは 膝に負担をかけない運動を選ぶこと です。
この記事で紹介しているような運動は、
膝のリハビリとして広く行われています。

どのくらいの痛みなら運動しても大丈夫ですか?

一般的には
• 運動中に強い痛みが出ない
• 運動後に痛みが悪化しない

この2つが目安になります。
ただし膝の痛みの原因は人によって異なるため、
半月板損傷・靭帯損傷などが疑われる場合は
専門家に相談することが大切です。

膝が痛いときにおすすめの運動は何ですか?

膝に負担をかけにくい運動とし
• SLR(下肢伸展挙上)
• 等尺性収縮運動
• クラムシェル
• カーフレイズ

などがよく行われます。
これらは膝関節を安定させる筋肉を鍛えながら、
膝への負担を最小限に抑えられる運動です。

加圧トレーニングは膝が痛くてもできますか?

適切な指導のもとで行えば可能です。
加圧トレーニングは 低負荷でも
筋力を高めることができるため、
関節への負担を抑えながら
筋力強化ができる方法 として注目されています。

ただし自己流ではなく、
専門家の管理下で行うことが重要です。

監修

あさがおパーソナルジム / あさがお整体院  柔道整復師 トレーナー  加藤秀之

整骨院での臨床経験をもとに、膝・腰・肩などの関節トラブルの施術に長年携わる。

現在は整体とパーソナルトレーニングを組み合わせたアプローチで、身体の回復と再発予防をサポートしている。

フルマラソン25回以上完走

サブスリーを目指してトレーニングを続けた経験を持ち

「整える → 鍛える → 結果を残す」をコンセプトに、運動習慣のない方でも安心して身体づくりができる環境づくりを行っている。

下高井戸駅 徒歩1分|あさがおパーソナルジム/整体院

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この記事を書いた人

加藤秀之
国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー

大阪出身。18歳で上京し、昼は接骨院・夜は専門学校という生活を3年間続けて柔道整復師の国家資格を取得。

1998年に下高井戸で開業して28年目。

自身はフルマラソン・サブ3.1のガチランナーとして月400キロ走り込んだ経験から、予防は治療に優るから「治すより、病気しない・怪我しない」時代が来ると信じている。

現在も下高井戸商店街振興組合理事を24年間務め、
ご縁のある地域の方の健康と28年間向き合ってきた。

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院(世田谷区下高井戸)1分

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