私は老眼鏡のお世話になってもおかしくない年齢をとおに過ぎましたが、いまだにお世話にになっていません。夜間暗くなると文字が見え辛くなることはあってもメガネをほとんどかけません。
老眼を自覚する平均年齢は47.2歳とされ、40代から50代にかけて、多くの方が文字を読む時などに不自由を感じ始めます。周りを見渡しても、オデコにメガネの老眼鏡が手放せなくなった同年代は少なくありません。
特別なことをしてきたつもりはないのですが、この理由に、心当たりが一つだけあります。それは、眼科医にそのことについて伺い、気がついたことで、詳しくは記事の後半でお話しさせてください。
まずは、多くの方が老眼とどう向き合っているのか、そこから見ていきたいと思います。
老眼、実は7割が対策していない

調べてみると「老眼かもしれない」と感じても、実際に対策をしている人は、思いのほか少ないようです。老眼の自覚症状がある方のうち、7割以上(75.2%)が、老眼鏡などの視力矯正をしていないという調査結果すらあります(出典:HOYA株式会社調べ)。この数字はメガネメーカーの数字なので割り引いて参考にする必要性がありますが、本や新聞を読まない層では老眼鏡は今の所要らないと無対策でいることも頷けます。
対策をしない理由として最も多かったのが「必要がない」(36.5%)、次いで「面倒」(23.3%)、「我慢している」(22.5%)でした。老眼鏡をかけることへの抵抗感や、わざわざ対策するほどでもないという気持ちが、対策をしていない層の方の中にあるようです。
一方で、同じ調査では、老眼が原因と思われる体の不調として、眼精疲労(47.8%)に次いで、肩こり(38.2%)や頭痛(20.0%)、疲労感(20.0%)を挙げる方が一定数いることも分かっています。
「目の話」のはずが、肩や頭にまで不調が及ぶ——これは、決して珍しいことではありません。検査をしても原因がはっきりしない体調不良のことを「不定愁訴」と言いますが、同じ原因があっても、それが頭痛として出る人もいれば、肩こりやしびれとして現れる人もいます。目の酷使や血流の滞りが、人によって違う形の不調として表れている——そう考えると、辻褄が合ってくるのです。
運動習慣と、目の血流の関係

実は、目の中でピント調節を担う「毛様体筋」という筋肉は、他の筋肉と同じように血流の影響を受けます。毛様体筋や、眼球を動かす周囲の筋肉がこり固まると、目の血流が悪くなり、酸欠に近い状態になることが分かっています。逆に言えば、血流が保たれていれば、ピント調節機能の衰えを緩やかにできる可能性があるということです。
さらに興味深いのは、この関係が老眼だけにとどまらない点です。運動習慣のある方は、運動習慣のない方と比べて緑内障の発症リスクが25%軽減されるという報告があり、運動習慣が眼圧の下降や視神経の血流改善に有効であることも報告されています(出典:ひきち眼科)。目は、全身の血流と切り離された特別な器官ではなく、体の一部として、日々の運動の影響を受けているのです。
ここで、冒頭でお話しした「心当たり」の答えです。私は40年近く、柔道整復師として体を診る一方で、自分自身も走ることを続けてきました。東京マラソンなどのフルマラソンやハーフマラソンを何度も完走し、今でも仕事の後にひと汗かく習慣を続けています。
私のこの習慣は、走ることが気分転換になるからのような理由だけではないと思っています。筋トレを含めた運動で気分も肉体も活力が溢れ、アンチエイジングすら良い影響を与えていると実感しているから今も続いています。私はことあるごとに、しんどいけどトレーニングは下半身からですよと言い続けています。全身の筋肉のうちおよそ3分の2は下半身に集中しているからです。太ももやお尻、ふくらはぎといった大きな筋肉を日頃から動かしているかどうかは、全身の血流を大きく左右します。走る習慣に加えて、下半身を中心とした筋力トレーニングを長年続けてきたことも、老眼にならずに済んでいる理由と切り離して考えることは、私にはできません。
体は、部分ごとに独立していない

こうした話をすると、「目の話なのに、なぜ筋トレの話になるのか」と不思議に思われるかもしれません。ですが、柔道整復師として40年、延べ15万件以上の施術・運動指導に携わってきた立場から言えるのは、体は決して部分ごとに独立して機能しているわけではない、ということです。
腰の不調が、実は股関節の硬さから来ていたり、肩こりの原因が、姿勢を支える下半身の筋力低下にあったりする——そうしたつながりを、臨床の現場で数えきれないほど見てきました。目とて例外ではありません。全身の血流を保つことは、結果として、目という一つの器官の健康にもつながっているのです。
老眼にならない体を、今日からつくる

ここまでの話から、目の健康のために特別なトレーニングが必要というわけではないことが分かります。大切なのは、下半身を中心とした全身の運動を、いかに日常の中に取り入れ続けることが出来るかが大切だと言うことです。始まりはウォーキングや軽いスクワットのように、無理なく続けられるもので構いません。
もう一つ、日常の姿勢にも触れておきたいと思います。スマートフォンやパソコンを見るとき、私たちはつい首を前に突き出す姿勢になりがちです。この姿勢は、目を酷使するだけでなく、首や肩にも負担をかけ、結果として全身の血流を滞らせる一因にもなります。少し画面から目を離し、姿勢を正す。それだけでも、体への負担は変わってきます。
老眼鏡のお世話にならずに、この先も本を読み、景色を楽しみ、人によっては孫の顔を近くではっきり見る——そんな時間を、少しでも長く保てるとしたら。それは、特別なことではなく、体を動かし続けるという、日々の積み重ねの楽しさの先にあるのかもしれません。
「まだ老眼じゃないから大丈夫」ではなく、「老眼にならない体を、今から作っておく」。作れるんですよ。そんな視点を持つ方が、これからの季節も、私たちの元気なあさがおの輪の中に増えていったら嬉しく思います。
老眼を遅らせる方法を提案します
毛様体筋も、全身の一部です。
下半身から鍛える習慣が、
目の未来を変えるかもしれません。
今日から、一緒に始めませんか。
臨床経験
施術実績
継続年数
📍 東京都杉並区・下高井戸駅より徒歩1分
監修
あさがおパーソナルジム / あさがお整体院
国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー 加藤秀之
下高井戸駅から徒歩1分の場所で、地域とともに28年。 前職から数えて40年間、延べ15万件以上の施術・運動指導を行ってきました。
柔道整復師としても、膝・腰・肩などの運動器疾患に長年向き合い、 痛みの改善から再発予防まで一貫したサポートを行っています。
その中で強く感じているのは、 「痛みを取るだけでは根本的な解決にはならない」 ということです。
現在は、整体によって身体を整えた上で、 「一生歩ける体を作る」ための運動指導に力を入れています。
自身もアスリートとして身体の痛みを経験し克服したことから、
同じ悩みを持つ方に寄り添いながら、
再発しない身体づくりも積極的にサポートしています。
FAQ|老眼と運動習慣についてよくある質問
- 運動をすれば、老眼にならないということですか?
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老眼は加齢による自然な変化のため、完全に防ぐことはできません。ただし、運動習慣によって目の血流を保つことは、進行を緩やかにする一助になると考えられます。
- 今からでも遅くないですか?
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何歳から始めても、体は変化に応えてくれます。ウォーキングや軽いスクワットなど、無理のない範囲から始めることをおすすめします。
- 下半身のトレーニングは、何をすればいいですか?
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スクワットやウォーキングなど、太もも・お尻・ふくらはぎを使う運動が中心になります。ご自身の体力や状態に合わせたメニューを、一緒に考えることもできます。まずはお気軽にご相談ください。

