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体重が減っても安心できない?筋肉を「貯金(筋)」しておく理由

筋肉を蓄え、生き生きと健康的に過ごす女性イメージ画像

こう聞くと、多くの方は「痩せてよかったね」と思うかもしれません。でも、その2kgが脂肪ではなく筋肉だったとしたら、どうでしょうか。

筋肉は体を動かす「力の源」であると同時に、食べられない日に体を支える「栄養の貯蔵庫」でもあります。北里大学医学部上部消化管外科学主任教授の比企直樹先生が、ニッポン放送のラジオ番組でこのことを語っています(出典:radiko news|病院で使っていたものが「下から2番目」だった。外科医が始めた病院食改革)。

この記事では、先生のお話に、柔道整復師として40年、臨床の現場で見てきたことを重ねていきます。そのうえで、体重が減ったときに「何が減ったのか」の実際を知るこの大切さをお伝えします。

目次

太ってると思っていたのに、体重が2kg減っていた

太っていると思っていたのに、体重が減ってて悩む女性の姿の画像

「動けなかったから、絶対に太ったと思っていたんです」

久しぶりにジムに戻ってきた会員さんは、体組成計の数字を見て少し意外そうな顔をされました。体重は、休む前より2kg減っていたのです。

ただ、数値を一緒に見ていくと、手放しでは喜べない中身が見えてきました。減っていたのは脂肪ではなく、下半身を中心とした筋肉だったのです。

65歳・腰椎圧迫骨折で約4週間の安静を過ごした会員さん

この方は65歳の女性会員さんです。それまでは元気に体を動かしていましたが、9月の初めに腰椎の圧迫骨折と診断されました。痛みが強かったため、ジムでの運動はしばらくお休みし、約4週間ご自宅で安静に過ごされました。

痛みが和らいできたところで、腰に負荷をかけない形のソフトなトレーニングから再開しました。そのときに伺ったお話が、とても印象に残っています。

「圧迫骨折と言われたとき、ああ、私も老人の仲間入りなのかって、すごくショックで。それから食欲もなくなってしまって」

体を動かせない時間と、食べられない時間が重なっていたのだそうです。では、なぜわずか4週間ほどで、筋肉はここまで減ってしまったのでしょうか。

筋肉は「力の源」だけではない。「栄養の貯蔵庫」でもある

歩く、立つ、階段を上る、荷物を持つ。毎日の暮らしで体を動かすために、筋肉は欠かせません。ところが比企先生は、筋肉にはもう一つ大切な役割があると説明されています。

体には栄養を蓄える場所がいくつかあり、肝臓もその一つです。ところが、食事から栄養が入ってこなくなると、肝臓の蓄えは2日ほどで使い切ってしまいます。その後、体が栄養源として使い始めるのが筋肉です。

先生はこれを、筋肉は「栄養の貯蔵庫」だと表現しています。

この会員さんの体で起きていたのも、まさにこのことだと考えられます。食欲が落ちて入ってくる栄養が減れば、体は筋肉を崩してエネルギーに回します。同時に、動かさない筋肉は使われない分だけ細っていきます。「動けない」と「食べられない」が重なると、筋肉は二方向から減っていくのです。

体重計の2kgは、体が蓄えていた「貯金」を取り崩した跡でした。

食べられなければ、治療もトレーニングも成り立たない

比企先生は外科医として、もう一つ大切なことを語っています。手術も薬物療法も、栄養状態が整っていないと成績が大きく落ちてしまうというのです。食べられなければ、そもそも治療ができない。だからこそ先生は、病院の中で栄養を管理する部門の立ち上げと運営に力を注いでこられました。

これは、トレーニングをする人にもそのまま当てはまります。筋肉は、食べたものからしか作られません。どれだけ丁寧にトレーニングを積んでも、材料となる栄養が入ってこなければ、筋肉は育たないのです。

骨折、入院、風邪、夏バテ。食べられない日や動けない日は、年齢を重ねるほど誰にでも訪れます。そのとき体を支えてくれるのが、それまでに蓄えてきた筋肉です。50代から筋肉を育てておくことは、見た目や体力のためだけではありません。「いざという日」のための貯金でもあるのです。

「食べる力」を守るのは、栄養とおいしさの両方

和風の出汁やお酢を生かして美味しそうな食事の風景画像

「筋肉のためにタンパク質を摂りましょう」と言われても、食欲がなければ、そもそも食べることができません。栄養を摂ることと同じくらい、「食べたい」と思えることが大切です。比企先生のお話には、そのヒントも詰まっていました。

一つめは出汁(ダシ)です。先生は病院食を改善するにあたって、20種類ほどの出汁を用意し、スタッフに飲み比べて順位をつけてもらったそうです。すると、それまで病院で使っていた出汁は、下から2番目の評価でした。評価の高かった出汁に切り替えたところ、メニューは何も変えていないのに、患者さんの満足度が大きく上がったといいます。

しかも、一番評価の高かった出汁は、高価なものではなく、価格としては下から2番目くらいのものだったそうです。出汁がしっかり効いていれば、塩分を控えてもおいしく感じられる。先生ご自身も、これまでで一番おいしかった料理屋さんは、塩気がほとんどなく、ただ出汁が見事だったと語っています。

このお話には、私自身、深く頷きました。妻の菜穂子が作る食事も、出汁を大切にしています。塩分は控えめなのに、いつもしっかりおいしい。毎日の食卓で、そのありがたさを感じています。

二つめはお酢です。酸味は、味を感じにくくなっている人の食欲を引き出す手段になると、先生は話しています。食事が進まない患者さんでも、お寿司や酸味をきかせたソースの料理なら食べられることがあるそうです。

夏の疲れが残り、食欲が戻りきらないこの時期にも、出汁とお酢は心強い味方になってくれるはずです。なお、食欲のない状態が長く続く、体重が意図せず減り続ける、飲み込みにくいといった変化がある場合は、年齢のせいと決めつけず、医療機関にご相談ください。

焦らず、急がず、「貯金」を少しずつ戻していく

豊かな自然と青空のもと、軽快な足取りで生き生き歩く女性の笑顔の姿の画像

先ほどの会員さんは、ようやく腰に負荷をかけられる段階まで回復してきました。今は焦らず急がずを合言葉に、減ってしまった下半身の筋肉を少しずつ取り戻すことを一緒に目指しています。

トレーニングで筋肉に「作る理由」を与え、食事で「作る材料」を届ける。この両輪がそろって、はじめて筋肉の貯金は戻っていきます。

この方には、「次に予定している旅先でもトレッキングに行きたい」という目標があります。私は、この言葉がとても大切だと思っています。筋肉を作る本当の目的は、筋肉量の数字を増やすことではありません。自分のやりたいこと、実現したいことを、諦めてしまうのではなく自分の体でやり続けるためです。

私たちが思い描いているのは、たとえばこんな場面です。数か月後、計画していた旅行の道中、元気にトレッキングを颯爽と軽やかな足取りで歩いているお姿です。圧迫骨折を起こした時のショックが、「あのとき諦めずに計画的に運動しておいてよかったね」という話に変わっている。そんなサービス提供を目指しています。

「体重を減らすこと」だけが目標になっていませんか?

食欲が落ちて体重が減ると、少し得をしたような気持ちになるかもしれません。でも、その2kgが筋肉だったとしたら、体は大切な貯金を手放しています。

「たった2か月で−10kg」。広告やCMで、こうした言葉を目にすることがあります。数字はセンセーショナルでとても魅力的です。けれど、減った10kgの中身が何だったのか、やめた後に体がどうなるのかまでは書かれていません。40年、体を診てきた立場から、高額な料金を払う前に一度立ち止まっていただきたいと思います。

食事を大きく減らして短期間で体重を落とすと、先ほどの会員さんと同じことが体の中で起こります。食べる量や栄養素を極端に絞れば、体重は確かに落ちます。けれどそのとき、体は脂肪だけでなく、筋肉という貯金も取り崩しています。筋肉が減れば体力が落ち、体が日々使うエネルギーも少なくなります。そこへ食欲が戻れば、体重は元に戻りやすくなります。実際、別のジムで18kgの減量に成功したものの、やめてから3か月ほどで元の体重に戻ってしまっただけでなく、糖尿病の検査にも引っかかってしまったという方が、あさがおに来られたこともあります。

だから50代、60代以降の方には、「何kg痩せるか」だけでなく、「何を残しながら、何を減らすのか」という視点を持っていただきたいのです。筋肉を守りながら、余分な脂肪を減らしていく。それが、これからも動ける体を残す体重の減らし方です。

体重が減ったときこそ、「何が減ったのか」を見てほしい

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院では、体を作るのは毎日の食事だと考えています。だからこそ、たとえ目的がダイエットであっても、栄養不足に陥るような無理な食事制限は行いません。

体重の数字だけを見てトレーニングを組むこともしません。今の体がどうなっているのか、どこが動きにくいのか、これから何をしたいのか。それを確認したうえで、「体を見て、整えて、鍛える」ことを大切にしています。

食べる。動く。整える。

この3つを大切にしながら、筋肉という貯金を少しずつ蓄えていく。それが、私たちの考える体づくりです。

もし最近、こんなことを感じていたら、一度「体重」以外のところにも目を向けてみてください。

「体重は減ったけれど、以前より疲れやすい」

「少し痩せたけれど、脚の力が落ちた気がする」

「このまま筋肉が減っていかないか心配」

減ったのは、本当に脂肪だけでしょうか?

体組成の測定で、筋肉がどこでどれだけ変化しているかは数字で見ることができます。どこから立て直せばいいのか、何から始めればいいのか。運動のことも、食事のことも、まずは気軽にご相談ください。

下高井戸駅 徒歩1分|あさがおパーソナルジム/整体院

老け込むにはまだ早い

食べられない日、動けない日に体を支えてくれるのは、
それまでに蓄えてきた筋肉です。

トレーニングと食事の両輪で、
あなたの「筋肉の貯金」を一緒に育てていきましょう。

40年柔道整復師としての
臨床経験
約20,000人これまでの
施術実績
平均5年会員様の
継続年数

📍 東京都杉並区・下高井戸駅より徒歩1分

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執筆・監修:加藤秀之

あさがおパーソナルジム / あさがお整体院

国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー 加藤秀之

柔道整復師として40年、延べ約20,000人に、15万件以上の施術・運動指導に携わってきました。膝・腰・肩などの運動器疾患に向き合う中で行き着いたのは、「痛みを取るだけでは根本的な解決にならない」という結論です。

現在は整体で身体を整えた上で「一生歩ける体を作る」運動指導に軸足を置き、痛みの改善だけでなく再発予防までを一貫してサポートしています。本記事の内容は、この臨床経験に基づいて監修しています。

🍚 食事面は、菜穂子の「元気ごはん」もチェック

会員さんの声を聞きながら作っている実例レシピを、Instagramで発信しています。

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FAQ よくある質問

筋肉が「栄養の貯蔵庫」と言われるのはなぜですか?

筋肉は体を動かすだけでなく、食事から摂ったタンパク質を蓄えている場所でもあるからです。食事から栄養が入ってこなくなると、肝臓の蓄えは2日ほどで尽き、その後は筋肉が分解されて体を支える栄養源になります。外科医の比企直樹先生は、この働きを「栄養の貯蔵庫」と表現しています。

体重が減ったのに、喜べないことがあるのはなぜですか?

減ったのが脂肪ではなく筋肉だった場合、体は大切な「貯金」を手放していることになるからです。筋肉は体を動かす力の源であると同時に、食べられない日に体を支える栄養の貯蔵庫でもあります。体重計の数字だけでなく、体組成の測定で筋肉がどこでどれだけ変化しているかを確認することをおすすめします。

食欲がないときは、どうすれば食べる力を保てますか?

出汁とお酢を上手に使うのがひとつの方法です。出汁がしっかり効いていれば、塩分を控えてもおいしく感じられます。お酢の酸味は食欲を引き出す助けになります。なお、食欲のない状態が長く続く、体重が意図せず減り続けるといった場合は、医療機関にご相談ください。

圧迫骨折などのケガの後でも、トレーニングはできますか?

痛みや体の状態を確認しながら、負荷をかけない形のソフトなトレーニングから段階的に再開できます。記事でご紹介した65歳の会員さんも、腰に負担をかけない運動から始め、少しずつ筋肉を取り戻すことを目指しています。焦らず、今の体に合わせて進めることが大切です。

ダイエットが目的でも、食事制限はしないのですか?

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院では、体を作るのは毎日の食事だと考えています。そのため、目的がダイエットであっても、栄養不足に陥るような無理な食事制限は行いません。筋肉という貯金を守りながら余分な脂肪を減らしていけるよう、トレーニングと食事の両面からサポートしています。

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この記事を書いた人

加藤秀之
国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー

大阪出身。18歳で上京し、昼は接骨院・夜は専門学校という生活を3年間続けて柔道整復師の国家資格を取得。

1998年に下高井戸で開業して28年目。

自身はフルマラソン・サブ3.1のガチランナーとして月400キロ走り込んだ経験から、予防は治療に優るから「治すより、病気しない・怪我しない」時代が来ると信じている。

現在も下高井戸商店街振興組合理事を24年間務め、
ご縁のある地域の方の健康と28年間向き合ってきた。

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院 下高井戸駅徒歩1分

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