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OTC類似薬の負担増は2027年3月から|薬代より大きく開く「健康の差」

OTC類似薬のイメージ画像

自画自賛で恐縮です。今回の記事は最後まで読んでいただきたい自信作です。あなたとご家族の健康にとって大切な話なので、コーヒー片手に、ゆっくりお付き合いください(約12分で読めます)。

気温の変化で風邪をひきやすいこの季節。いつもの病院で薬を処方してもらい、いつもの薬局で会計をする。

その「いつもの」が、来年の春から少しだけ変わります。

2027年3月から、市販薬と成分や効き目が似ている一部の処方薬(OTC類似薬)について、薬代の一部を患者さんが追加で負担する新しい仕組みが始まります。2026年9月16日、厚生労働省の審議会で了承されました(日本経済新聞)。

このニュースを見て、「また医療費負担増かよ!いい加減にしてよ」と感じた方も多いと思います。

社会保障費の高騰に苦しめられている身としては、「また?」と言いたくなる気持ち、よく分かります。実際に負担が増えるばかりで切実な問題です。

ただ、40年間人の身体に関わる仕事を続けてきた私が本当に気になっているのは、窓口で支払う数十円の差ではありません。

この制度の先で、静かに、けれども確実に広がっていくかもしれない、もうひとつの「差」のほうです。

その話は、この記事の最後に取っておきます。ドラマの予告みたいで恐縮ですが、まずは何が変わるのかを、ざっくり整理しておきましょう。

目次

そもそも何が変わるの?OTC類似薬の新しい仕組み

OTC類似薬の新しい仕組みの解説画像

OTC(オーバー・ザ・カウンター)とは、ドラッグストアなどで処方箋なしに買える市販薬のことです。そして「OTC類似薬」とは、その市販薬と成分や効き目が似ている、病院で処方される薬のことを指します。

今回の仕組みのポイントは、次の3つです。

  • 対象は77成分・1,042品目。解熱鎮痛薬、抗アレルギー薬、保湿剤などが含まれます
  • 対象の薬が処方されると、薬剤費の4分の1を追加で負担し、残りの部分には通常どおり1〜3割の自己負担がかかります
  • 子ども、がんや指定難病の治療中の方、入院中の方などは対象外として整理されています

厚生労働省が示した例では、解熱鎮痛薬5日分の患者負担が50円から70円になります。

「なんだ、20円か」気にならない範疇やなぁと思った方。正直ですね。ほとんど誤差の範囲とも感じますから。

けれども、ここで見ておきたいのは金額よりも、制度が向かっている方向です。国は今後、対象となる薬の範囲を広げることや、追加負担の割合を引き上げることも検討するとしています(GemMed)。

今回の変更は、ゴールではなく入口だと考えておいたほうがよさそうです。

「具合が悪くなったら病院へ」が当たり前になった日本

診察を受ける女性

日本には国民皆保険制度があります。病気やケガをしたとき、比較的少ない自己負担で医療機関を受診できる。これは、日本が世界に誇れる素晴らしい制度の一つです。

その一方で、私たちの中にこんな感覚が根付いてはいないでしょうか。

「具合が悪くなったら、病院へ行けばいい」

「病院に行けば、薬を出してもらえる」

「3割負担だから、それほど高くない」

安心して病院にかかれるのは、本当にありがたいことです。ただ、その安心感がいつの間にか「自分の身体のことは、病院に任せておけばいい」という、ちょっとした“丸投げ”に変わってはいないでしょうか。

軽い頭痛、鼻水、喉の痛み、筋肉痛。もちろん症状によっては受診が必要です。けれども、十分な休養や水分補給、生活の見直し、そして適切な市販薬の利用で、自分で対処できるケースもあります。

こうした選択肢を知っていることも、健康を守るための大切な知識です。

「市販薬で済ませろ」という話ではありません

それはダメですマーク

ここは、誤解してほしくないところです。

OTC薬が広がるということは、「病院に行かなくていい」ということではありません。

「必要なときには医療を利用する。でも、自分でできることまで、すべて医療に委ねない」

そういう考え方です。

軽い症状が出た

↓

まず休養や生活の見直しをする

↓

必要であれば市販薬を利用する

↓

改善する

これで済むのであれば、それは一つの適切な選択です。

一方で、症状が強い、長引く、悪化する、繰り返す、今まで経験したことのない症状が出る。こうした場合は、医療機関に相談する。

この判断ができることが重要です。

つまり、OTC薬を上手に活かすために必要なのは、「薬を自分で買える仕組み」だけではありません。自分で対処してよい状態なのか、専門家に相談すべき状態なのかを見分ける力、つまり健康リテラシーです。

自分と家族を守るための「理論武装」——3段階の判断基準

自分と家族を守るための理論武装3段階の判断基準説明画像

制度が変わっても、それを使いこなせるかどうかは、私たち一人ひとりの知識にかかっています。

理論武装と言っても、白衣を着て医学書を読み込めという話ではありません。必要なのは、「今の自分の状態は、どこに相談すべき段階なのか」を判断できる、一つの物差しだけです。

段階1:休養とセルフケアで様子を見る

軽い疲れ、軽い筋肉痛、少しの鼻水や喉の違和感。まずは睡眠をしっかりとる、水分をとる、食事を整える、身体を冷やさない。「とりあえず早く寝る」は、地味だけど立派な戦略です。これだけで回復することも少なくありません。

段階2:薬剤師に相談して、市販薬を選ぶ

休んでも気になる症状が続くとき。ドラッグストアや薬局の薬剤師さんは、市販薬選びでいちばん身近な専門家です。レジ横で話しかけるのは少し気が引けるかもしれませんが、ご安心ください。向こうはそれが仕事なのでかえって喜ばれるはずです。

お薬手帳を見せて、今飲んでいる薬や持病を伝えてください。たとえば風邪薬と痛み止めを一緒に飲むと、同じ成分が重なってしまうことがあります。こうした飲み合わせの確認こそ、薬剤師に頼るべきところです。

段階3:迷わず医療機関を受診する

  • 症状が強い
  • 数日たっても良くならない、または悪化している
  • 同じ症状を何度も繰り返している
  • 今まで経験したことのない症状がある
  • 持病があり、いつもと違う変化を感じる

こうしたときは、我慢せずに医療機関を受診してください。「もう少し様子を見ようかな」が口癖の方ほど、ここは素直にお願いします。

そして、「迷ったら相談する」も、立派なセルフケアの一つです。自己判断で抱え込むことと、自分で考えて行動することは、まったく別のものです。

本当のセルフメディケーションは「薬を選ぶ力」の手前にある

初老の男性が楽しく運動するイメージ画像

「セルフメディケーション」。聞き慣れない言葉ですが、要するに「自分の健康は自分で管理する」という考え方です。

私は、この言葉を「市販薬を飲むこと」だけだと捉えてはいけないと思っています。

運動する。食事を見直す。睡眠を整える。体重を管理する。身体の変化に気づく。軽い症状なら適切に対処する。そして、必要なときには医師や薬剤師に相談する。

これらすべてを含めて、自分の健康について考え、行動すること。それが本来のセルフメディケーションではないでしょうか。

20年以上通ってくださっている会員さんのお話です。

その方はもともと腰痛持ちで、ぎっくり腰を年に1〜2回繰り返していました。ぎっくり腰はドイツ語で「魔女の一撃」と呼ばれるほど、ある日突然やってきます。年に1〜2回、魔女に狙われていたわけです。痛めるたびに整体で身体を整え、回復を早めていましたが、あるとき、腰を守るためのトレーニングを一緒に始めることにしました。

今では、もう10年以上ぎっくり腰を起こしていない、と伺っています。人によってはギックリ腰を魔女の一撃と呼びますが、この方に対してさすがの魔女も諦めたようです。

「痛くなってから対処する」から、「痛くならない身体をつくる」へ。薬を上手に選ぶ力は大切です。でもその手前に、「薬や医療に頼る場面そのものを減らす力」があります。

会員さんからは「風邪をひきにくくなった」「朝、起きやすくなった」という声も、これまで何度も聞いてきました。身体を動かす習慣は、筋肉だけでなく、日々の体調の土台そのものを変えていきます。

予防には「誰が支えるのか」の空白がある

では、なぜ予防はなかなか進まないのでしょうか。

病気になれば医師がいます。治療が必要なら薬や手術があります。介護が必要になれば介護サービスがあります。それぞれに制度があり、専門家がいます。

ところが、「まだ病気ではない。でも、このままでは将来のリスクが高くなるかもしれない」という段階になると、途端に担当者が見当たらなくなります。言ってみれば、家の中に一つはある「誰の担当でもない引き出し」のようなものです。

認知症予防を例にとっても、運動、食事、睡眠、社会参加、生活習慣を総合的に支える必要があります。医師だけで全部を担うことはできません。行政だけでも難しい。民間だけでは医学的な判断に限界があります。

だからこそ、医師、行政、そして運動や健康づくりを担う専門家が、それぞれの役割を持って連携する仕組みが必要なのだと思います。

そして今のところ、この空白を埋めるための一歩目は、多くの場合、自分自身で踏み出すしかありません。

医療を「使わない」のではなく、「大切に使う」

ここは、今回いちばん伝えたいことです。

私は医療を否定したいわけではありません。医師を批判したいわけでも、薬を否定したいわけでもありません。

むしろ逆です。40年間、人の身体に関わる仕事をしてきた経験、そして妻の闘病経験からも、医師による診断や治療、薬や手術など、現代医療の力の大きさを知っています。

本当に医療を必要としている人には、必要な医療がきちんと届かなければなりません。

医療費は、窓口で支払うお金だけで成り立っているわけではありません。毎月の給与明細や年金の通知で、健康保険料の欄を見てため息をついたことがある方も多いはず。あのお金も含めて、社会全体で支えています。

だからといって、必要な医療まで削ってしまえば本末転倒です。

大切なのは、「本当に必要な医療には、きちんとお金を使う」。そして「自分でできる健康管理については、自分も役割を担う」。このバランスです。

そして、ここが私のいちばん伝えたいところです。世の中には、どうしても医療費がかかる病気が一定数あります。医学の発展とともに高度な医療を育て、一人でも多くの命を守っていくためには、限られた医療の財源をそこへ回せる余力が必要です。だからこそ、私たち一人ひとりが医療リテラシーを高め、自分でできる健康管理は自分で行う。これからの時代には、そうした考え方の切り替えが必要になっていきます。

医師には医師の、薬剤師には薬剤師の、行政には行政の役割があります。そして私たちにも、自分の身体を知り、自分でできる健康管理を行うという役割があります。

これからの日本に必要なのは、「医療に頼らない社会」ではなく、「医療を上手に使う社会」ではないでしょうか。

これから静かに広がっていくかもしれない、もうひとつの「差」

人生を謳歌しているご夫婦のイメージ画像

冒頭で、「数十円の差よりも気になる、もうひとつの差がある」とお伝えしました。

それは、健康でいられる人と、そうでない人との差です。

2022年の日本人の平均寿命は、男性81.05歳、女性87.09歳。一方で、健康上の問題で日常生活が制限されることなく暮らせる期間、「健康寿命」は男性72.57歳、女性75.45歳です。その差は、男性で8.49年、女性で11.63年あります(厚生労働省 e-ヘルスネット)。

女性の場合、人生の最後の約11年半を、何らかの健康上の制限を抱えながら過ごしている計算になります。

制度の変更は、誰にでも同じように訪れます。けれども、その影響の受け方は同じではありません。

普段から身体を動かし、自分の状態に気づける人は、薬代の追加負担をほとんど気にすることなく、医療の手を借りるべき場面も的確に選べます。

一方で、身体の不調をそのままにして「具合が悪くなったら病院へ」を続けていると、小さな負担が少しずつ積み重なっていきます。通院の回数も、飲む薬の数も増えていく。

薬代の差は、やがて通院にかける時間の差になり、自分の足で動ける範囲の差になり、人生の選択肢の差になっていきます。

病気は誰にでも起こり得ますし、努力だけでは防げないものもあります。それでも、自分で変えられる部分があることを知っているかどうか。そこが、これからの分かれ目になるのではないかと私は考えています。

これからの日本では、健康な人とそうでない人の差が、今よりもはっきり開いていく可能性がある。40年間この仕事を続けてきて、私はそう感じています。

難しく考えなくて大丈夫。私たちにできること

医療費の高騰を抑える。社会保障を持続させる。こう聞くと「国がやること」のように感じるかもしれません。

でも、本当は私たち一人ひとりにもできることがあります。

病気になる前から身体を動かす。食生活を整える。身体の変化に気づく。軽い症状なら、まず自分でできることを考える。必要なら市販薬を適切に使う。そして、医療が必要だと思ったら、迷わず受診する。こうして並べると立派に見えますが、一つひとつは、明日からでも始められることばかりです。

これは「医療に頼らない」ということではありません。医療を大切にする、ということです。

以前、会員さんがこんなことを話してくださいました。子どものテーマパークに付き添って2万歩を超えて歩いた日も、山に登った日も、足が痛くならなかった。血液検査の数値も良くなっていた、と。

その方がトレーニングを始めたきっかけは、特別なものではありません。運動不足を何とかしたい。身体を整えたい。そんな、ごく普通の思いからでした。

この記事をここまで読んでくださったあなたは、きっと「自分の身体のことを、人任せにしたくない」と感じている方だと思います。

これからの日本に必要なのは、「医療にかからない人を増やすこと」ではなく、「自分で健康を守れる人を増やすこと」。その結果として、医療を本当に必要としている人に、必要な医療が届き続ける。私はそう信じています。

冒頭で、「また医療費負担増かよ!いい加減にしてよ」という声をご紹介しました。実は、その答えの一部は、私たち自身の手の中にあります。

一人ひとりが自分の身体を知り、健康を保つ。その積み重ねが、医療や介護にかかる費用の伸びをゆるやかにし、やがて社会保障費を抑えることにもつながっていきます。給与明細や年金の通知を見てため息をつく回数も、少しは減るかもしれません。健康でいることは、自分と家族のためであると同時に、この国の医療を支える、いちばん身近な社会貢献でもあるのです。

何から始めればいいか分からない、持病があって運動が不安、そもそも運動が嫌い。どれも大歓迎です。実は当ジムには「運動嫌いだった」という会員さんが少なくありません。まずは気軽に、今の身体の状態を聞かせてください。

下高井戸駅 徒歩1分|あさがおパーソナルジム/整体院

老け込むにはまだ早い

薬や病院に頼る場面を、少しずつ減らしていく。
そのための身体づくりを、整体とトレーニングの両面からお手伝いします。

運動が苦手な方も、持病があって不安な方も、
まずは今の身体の状態を聞かせてください。

40年柔道整復師としての
臨床経験
約20,000人これまでの
施術実績
平均5年会員様の
継続年数

📍 東京都杉並区・下高井戸駅より徒歩1分

執筆・監修:加藤秀之

あさがおパーソナルジム / あさがお整体院

国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー 加藤秀之

柔道整復師として40年、延べ約20,000人に、15万件以上の施術・運動指導に携わってきました。膝・腰・肩などの運動器疾患に向き合う中で行き着いたのは、「痛みを取るだけでは根本的な解決にならない」という結論です。

現在は整体で身体を整えた上で「一生歩ける体を作る」運動指導に軸足を置き、痛みの改善だけでなく再発予防までを一貫してサポートしています。本記事の内容は、この臨床経験に基づいて監修しています。

🍚 食事面は、菜穂子の「元気ごはん」もチェック

会員さんの声を聞きながら作っている実例レシピを、Instagramで発信しています。

元気ごはんを見る

FAQ よくある質問

OTC類似薬の追加負担は、いつから始まりますか?

2027年3月から始まる予定です。対象は77成分・1,042品目で、対象の薬が処方されると、薬剤費の4分の1を追加で負担し、残りの部分に通常どおり1〜3割の自己負担がかかります。

追加負担の対象にならない人はいますか?

子ども、がんや指定難病の治療中の方、入院中の方などは対象外として整理されています。細かな条件は今後の通知で示されるため、ご自身が該当するかどうかは、かかりつけの医師や薬剤師に確認してください。

自分が飲んでいる薬が対象かどうか、どうすれば分かりますか?

解熱鎮痛薬、抗アレルギー薬、保湿剤などが含まれています。いちばん確実なのは、お薬手帳を持って薬局の薬剤師に尋ねることです。飲み合わせの確認も一緒にしてもらえます。

市販薬で様子を見るか、病院に行くか、迷ったときの目安は?

症状が強い、数日たっても良くならない、悪化している、何度も繰り返す、今まで経験したことのない症状がある。こうした場合は、我慢せずに医療機関を受診してください。迷ったときは、まず薬剤師に相談するのも立派な選択です。

運動が苦手で、持病もあります。それでもトレーニングできますか?

はい、大丈夫です。あさがおは整体院を併設しているため、その日の体調に合わせてメニューを調整しながら進めます。「運動嫌いだった」という会員さんも少なくありません。まずは無料カウンセリングで、今の身体の状態を聞かせてください。

どのくらいの頻度で通えば、身体は変わりますか?

週1回・30分から始めている会員さんが多くいます。1回の時間は短くても、続けることで体力がついた、風邪をひきにくくなったという声をいただいています。

あさがおの2人のトレーナーが、どんな思いでこの地で営業を続けてきたのか。

「私たち」ページで、少しだけ私たちのことをお話ししています。

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この記事を書いた人

加藤秀之
国家資格・柔道整復師×パーソナルトレーナー

大阪出身。18歳で上京し、昼は接骨院・夜は専門学校という生活を3年間続けて柔道整復師の国家資格を取得。

1998年に下高井戸で開業して28年目。

自身はフルマラソン・サブ3.1のガチランナーとして月400キロ走り込んだ経験から、予防は治療に優るから「治すより、病気しない・怪我しない」時代が来ると信じている。

現在も下高井戸商店街振興組合理事を24年間務め、
ご縁のある地域の方の健康と28年間向き合ってきた。

あさがおパーソナルジム/あさがお整体院 下高井戸駅徒歩1分

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